「スーパーマンは移民だ」監督が説明 人気映画も論争の的に | NHK
「スーパーマンは移民だ」監督が説明 人気映画も論争の的に 2025年7月13日 19時24分 映画 アメリカでトランプ政権の移民政策が議論になる中、このほど公開された映画「スーパーマン」の最新作の監督が「スーパーマンは移民だ」と説明したことが保守的なコメンテーターなどから反発を招き、論争の的になっています。 「スーパーマン」は別の星から地球に逃れ、アメリカ人の夫妻に育てられたヒーローが超人的な能力で活躍するストーリーで、映画の最新作がアメリカや日本などで今月11日、公開されました。 最新作について、ジェームズ・ガン監督はイギリスの「タイムズ」紙の今月4日の記事の中で「スーパーマンはアメリカの物語だ。ほかの場所から来てその国で暮らす移民だ」と説明しました。 これに対してトランプ大統領の支持者や保守的なコメンテーターなどからは「イデオロギーを押しつけるものだ」などと反発する意見が相次いでいます。 このうち保守系ウェブメディアの創設者は「スーパーマンはすべてのアメリカ人のものだ。映画は政治的な意図を押し出している」と話していました。 一方、映画を見た人は「スーパーマンは移民として義務を果たし、この国に尽くしている」などと話していました。 アメリカでは先月、ロサンゼルスでトランプ政権が滞在資格のない移民の一斉摘発を行い、抗議デモで混乱が広がるなどしていて、人気映画も論争の的になっています。 ガン監督は映画会社がネットに公開した動画の中で「私たちが住む世界は決していいとは言えません。私が考えるスーパーマンはとても優しく思いやりがあります。スーパーマンには強さより優しさが大切なのです」と話しています。 スーパーマン “アメリカのスーパーヒーローの原点” スーパーマンは1938年に発行されたアメリカのコミックに初めて登場し、アメリカのスーパーヒーローの原点とも呼ばれています。 滅亡の危機にひんした惑星クリプトンから乳児の時に地球に来て、アメリカ中西部カンザス州の夫婦のもとで育てられ、超人的な能力でヒーローとして活躍する一方、ふだんは正体を隠し、新聞記者クラーク・ケントとして働いているという設定です。 こうした設定は原作者の2人の親がヨーロッパからアメリカに逃れたユダヤ人移民だったことも反映されているとも言われています。 スーパーマンの公式フェイスブックページは6年前、6月20日の「世界難民の日」にメッセージを掲載し「スーパーマンは常に勇気の模範であり、最高の人間性を示してきた。鋼鉄の男の物語はみずからの新しい故郷をよりよくする1人の難民の究極の例だ」と移民や難民への連帯を表明しました。 トランプ大統領支持者や保守的コメンテーターは反発…