
日本に滞在する外国人に交付される在留カードを偽造した罪で逮捕・起訴された中国籍の35歳の被告が、英語能力テストの「TOEIC」の点数が記載された日本人の会社員の認定証を偽造したとして、警視庁は、この会社員らとともに書類送検しました。
書類送検されたのは、東京 大田区の杜晶江被告(35)ら中国人2人と、金沢市に住む日本人の会社員(39)です。
警視庁によりますと、3人は共謀してことし4月、大田区にある杜被告の自宅で、パソコンなどを使ってTOEICの点数が記載されたこの会社員の名前の認定証を偽造したとして、有印私文書偽造の疑いが持たれています。
偽造された認定証は、外国人の在留カードを偽造したとして逮捕・起訴された杜被告の関係先からことし4月に押収され、会社員の顔写真や名前、住所などが記載されていたということです。
会社員は、インターネットで証明書の偽造を請け負っているサイトを見つけて依頼し、16万円を支払ったということです。
調べに対し、3人は容疑を認め、会社員は「勤務先の会社で海外転勤を希望していたので依頼した。心から反省している」などと話しているということです。
関係先からは、ほかにも日本人名義の、運転免許証や卒業証明書、医師資格証など400から500のデータが見つかっていて、警視庁は中国に指示役がいるとみられるグループが、ほかの証明書の偽造も行っているとみて、実態を調べています。