
英語能力テスト「TOEIC」を不正に受験しようとしたとして中国人大学院生が逮捕された事件で、試験の運営団体は、この2年間で800人余りが不正に関与したとみられると発表しました。
TOEICの試験をめぐる事件では、京都大学大学院生で中国籍の王立坤容疑者がことし、都内の複数の試験会場で偽名を使うなどして受験しようとした疑いで逮捕されていて、警視庁は大学院生が小型マイクなどを使って他の受験者に不正に解答を伝えようとしていたとみて捜査しています。
試験を運営する国際ビジネスコミュニケーション協会は7日、これまでの調査結果を公表し、大学院生の受験票と同じか、酷似した住所で申し込んだ受験者が、先月22日までのおよそ2年間で803人に上ることを明らかにしました。
これらの受験者は不正に関与したとみられるとして、試験結果の無効や、5年間の受験資格の剥奪などを通知したというということです。
運営団体では、ほかにも同様の不正が疑われるケースがないか調査を続けるとともに、今後、本人確認を厳格化するなどして再発防止を図ることにしています。