兵庫県の斎藤知事の告発文書をめぐる問題を調査する百条委員会の委員を務めた県議会議員が、「SNSでのひぼう中傷で名誉を傷つけられた」と訴えた裁判で、東京地方裁判所は一部の投稿の削除を命じる判決を言い渡しました。

兵庫県議会の百条委員会の委員を務めた丸尾牧議員は、斎藤知事の告発文書をめぐる問題で、旧ツイッターのXにひぼう中傷にあたる投稿をされて名誉を傷つけられたと主張して、運営会社に削除を求める訴えを起こしました。

8日の判決で、東京地方裁判所の河原崇人裁判官は議員が犯罪行為をしたなどとする一部の投稿について、「真実の証明はなく名誉を傷つけるもので、議員の社会的評価の低下は大きい」と指摘し、削除するよう命じました。

一方、「議員が斎藤知事に関するデマを広げた」などの投稿については、「公職者である議員への批判の域を出ない」として削除を認めませんでした。

丸尾牧議員「一定の評価をしたい」

判決について丸尾牧議員はNHKの取材に対し「判決文が届いておらず詳細なコメントは控えるが、一部でも削除が認められたということで一定の評価をしたい。SNSでのひぼう中傷の投稿がより迅速に削除される体制づくりをしてもらいたい」と述べました。