ロシアの領空侵犯 “英仏独が撃墜含めた対応とると警告”報道
アメリカのメディアは、ロシア軍の戦闘機がNATO=北大西洋条約機構の加盟国の領空を侵犯したことを受けて、イギリスなどヨーロッパの3か国がロシア側に対し、領空侵犯を続けた場合は撃墜などを含めた対応をとると警告していたと報じました。
アメリカのメディア、ブルームバーグは25日、複数の当局者の話として、ロシア軍の戦闘機が今月、NATO加盟国のエストニアを領空侵犯したことを受けて、モスクワで、イギリス、フランス、ドイツの大使らがロシア側と非公式の会合を開いたと報じました。
会合では、ヨーロッパ側の3か国はロシア側に対して、領空侵犯への懸念を表明するとともに、今後も続けた場合は撃墜などを含めた対応をとると警告したということです。
ロシア側は、ウクライナによる攻撃への報復だったと主張したということで、3か国は領空侵犯はロシアが意図的に行ったものだと結論づけたとしています。
報道を受けて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は26日「無謀な行動や攻撃的な発言は、われわれの国境付近における緊張をさらに悪化させることになる」と反発し、ヨーロッパ側をけん制しました。
ロシアの外交筋はNHKの取材に対し「領空侵犯はNATOを試すためであり、NATO側は次に同じことが起きれば本気で迎撃すると言っているため、偶発的な事案が起きる危険性は増している」と指摘しました。