“群集事故のおそれ” 音楽イベント混雑に伴う事故 対策検討へ
屋内のコンサートで通路が混雑し、群集事故につながるおそれのある事案があったとして、消費者庁の安全調査委員会いわゆる「消費者事故調」はこうした音楽イベントでの混雑に伴う事故の実態を調査し、安全対策を検討していくことを決めました。
消費者事故調によりますと、2024年、屋内施設で開かれたコンサートで入場時に通路が混雑し、観客の体が圧迫されるなど群集事故につながるおそれのある事案があったとして、消費者から調査を求める申し出が寄せられたということです。
これを受け消費者事故調は25日会合を開き、音楽イベントの市場が拡大していることや従来のコンサートホールではないさまざまな屋内施設で開催されるようになっていることなどから混雑に伴う事故が発生する危険性が高まっているとして、独自の調査に乗り出すことを決めました。
音楽イベントでは、これまでに入場や退場の際の混雑により2017年に神戸市で、3人が転倒してけがをしたほか、2023年には都内で複数の人が酸欠で倒れるなどのケースがあったということです。
消費者事故調では、屋内の音楽イベントでは屋外の会場に比べ、入退場の際の体系化された安全対策の共有が確認できないなどとして、事故の実態を調査し、誘導方法などの対策を検討して、提言を行うことにしています。