オリオンビール 東証プライム市場に上場 沖縄の製造業で初
沖縄県のビールメーカー「オリオンビール」が東京証券取引所のプライム市場に株式を上場しました。沖縄県に本社がある製造業としては初めての上場で、会社は、知名度の向上を海外での販売などのいっそうの強化につなげたいとしています。
オリオンビールは25日、東京証券取引所で3つある市場区分のうち、最上位の「プライム市場」に上場し、セレモニーでは村野一社長らが鐘を打って上場を祝いました。
東証によりますと沖縄県に本社がある製造業として初めての上場で、午前中は買い注文が膨らんで初値が付かない状態が続きました。
1957年に創業したオリオンビールは国内では5位のビールメーカーですが、沖縄県内では圧倒的なシェアを持ち、独自の地位を築いてきました。
6年前(2019年)には、証券最大手の野村ホールディングスとアメリカの投資ファンドが株式を買い取り、新商品の開発やネット販売の強化などで収益力を高め、上場を目指していました。
会社は、上場をきっかけに知名度を高めることで
▽インバウンド需要を含めた県内でのビール事業やホテルなどの観光事業の基盤を固めていくほか
▽アメリカや台湾など、売り上げが伸びている海外向けのビール事業も強化し、成長につなげていく方針です。
村野社長「世界にブランドを根づかせていきたい」
セレモニーのあと、オリオンビールの村野社長は報道陣に対し「上場できてほっとするとともに身が引き締まる思いです。午前中、初値がつかなかったのは高い期待を寄せてもらったことの表れだと実感しています。上場で信用や信頼度が高まると思うので、今後も市場1つ1つを分析して世界にブランドを根づかせていきたい」と話していました。