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韓国 前大統領のキム・ゴニ夫人 初公判ですべての起訴内容否認

韓国

旧統一教会の元幹部から知人を通じて高級バッグを受け取った罪などに問われている韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領のキム・ゴニ(金建希)夫人の初公判が24日開かれ、夫人側はすべての起訴内容を否認しました。

韓国のユン・ソンニョル前大統領の夫人、キム・ゴニ被告は、旧統一教会=世界平和統一家庭連合の元幹部から知人を通じて高級ブランドのバッグを受け取ったあっせん収賄などの罪に問われています。

24日午後、ソウル中央地方裁判所で初公判が開かれ、キム夫人は、黒いスーツにめがねやマスクを身につけ、髪を後ろに束ねて出廷し、一礼して着席しました。

裁判では、検察側が旧統一教会からの依頼を受ける名目で日本円で800万円余りに相当するバッグやネックレスを受け取ったなどと指摘しました。

これに対してキム夫人の弁護団は「教団側の依頼を聞き入れた事実や高級ブランドのバッグを渡された事実はない。すべての起訴事実を否認する」と述べ、全面的に争う姿勢を示しました。

このあと、来月から証人尋問を行うことなど、今後のスケジュールを確認し、24日の裁判はおよそ40分で終了しました。

韓国メディアによりますと、大統領経験者の配偶者が逮捕・起訴され、裁判に出廷したのはこれが初めてだということで、キム夫人の発言に注目が集まりましたが、24日は冒頭で裁判官から生年月日や職業を聞かれ、「無職です」などと答えたほかは、発言することはありませんでした。

キム・ゴニ夫人とは

キム・ゴニ夫人は2012年に、当時、検察官だったユン・ソンニョル前大統領と結婚し、3年前にユン政権が発足したあとファーストレディーとして活動してきました。

2023年3月にユン前大統領が就任後に初めて日本を訪問した際にも同行し、当時の岸田総理大臣の裕子夫人と懇談するなどしました。

一方で、ユン前大統領の在任中からさまざまな疑惑が取り沙汰され、旧統一教会側から高級ブランドのバッグを受け取ったり、2010年ごろに輸入車販売業者の株価操作に関与して不当な利益を得たりしたなどとして退任後の先月、特別検察官に逮捕・起訴されました。

韓国メディアは、大統領経験者の配偶者が逮捕・起訴されるのはキム夫人が初めてだと伝えています。

特別検察官 旧統一教会トップの取り調べも

キム・ゴニ夫人をめぐる事件に関連し、政府から独立して捜査する特別検察官は24日、旧統一教会=世界平和統一家庭連合の総裁、ハン・ハクチャ(韓鶴子)容疑者に対し、逮捕後、初めての取り調べを行いました。

午後3時すぎ、ソウル中心部にある特別検察官の事務所にハン総裁を乗せたとみられる車両が到着しました。

ハン総裁は、キム夫人が教団の元幹部から知人を通じて高級ブランドのバッグを受け取ったとされる事件などに関与した疑いが持たれています。

韓国メディアによりますと、ハン総裁は、逮捕前に「韓国の政治に関心はない」などと述べ、容疑のほとんどを否認したということですが、特別検察官は、教団の影響力を拡大する目的があったとみて、教団と政界との関係について詳しく調べることにしています。

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