女子児童を盗撮し画像などをSNSのグループで共有したとして起訴された小学校の教員2人が、ほかにも児童の楽器に体液をつけたり、着替えを盗撮したりするなどした疑いで警察に再逮捕されました。警察は22日、捜査本部を設置し、10人近くが参加していたとされるグループの実態解明を進めることにしています。 再逮捕されたのは、名古屋市の小学校の教員、森山勇二容疑者(42)と、横浜市の小学校の教員、小瀬村史也容疑者(37)です。 警察によりますと、森山容疑者は先月ごろ、自宅で児童の楽器や帽子に体液をつけたとして器物損壊の疑いが、小瀬村容疑者は、去年からことしにかけて、神奈川県内の施設で、児童の着替えを盗撮したり、別の児童の体に触れるわいせつな行為をしたりした疑いが持たれています。 警察は2人の認否を明らかにしていません。 2人は女子児童を盗撮し、SNSのグループで画像や動画を共有した罪で逮捕・起訴されています。 グループには10人近くが参加していたとみられ、警察はこのうち器物損壊の罪などで起訴された名古屋市の元教員水藤翔太被告(34)についても女子児童を盗撮した動画をこのグループで共有した疑いで追送検しました。 警察は22日、捜査本部を設置して捜査態勢を拡充し、グループの実態解明を進めることにしています。 小瀬村史也容疑者とは 22日再逮捕された横浜市の小学校の教員、小瀬村史也容疑者は、15年前にに教員として採用され、おととしから、現在の勤務先の小学校でクラスの担任と学年主任を務めていたということです。 教え子だった男性は、「フットサルをやっていて、男の子から人気があり、相談に乗ってくれたり、悪いことをしたときはしかってくれたりした。事件を知ってがっかりしました」と話していました。 また、男性の母親は、「面談のときも子どもをよく見てくれているという印象で、“まさか”という気持ちで信じられなかった」と話していました。 一方、容疑者が勤務していた学校に通っていた女性は、「ささいなことで怒るなど、感情を表に出す先生だと思っていた。自分の写真もSNSで共有されていたらと思うと怖いです」と話していました。 今回の事件を受けて横浜市教育委員会は、児童や生徒を性被害から守る対策を検討するため、弁護士や犯罪学が専門の大学教授などあわせて5人でつくる第三者委員会を設置しました。 委員会は今後、教員の私物のスマートフォンなどを教室に持ち込ませないようにするルールの明確化や、隠しカメラを見つける機器を学校に配備することなど、ほかの自治体や民間企業の先行事例を参考に対策の検討を進め、教育委員会に助言することにしています。