三重 四日市 大雨被害の地下駐車場めぐり 国交省が対策検討へ
今月12日の記録的な大雨で、三重県四日市市の地下駐車場では浸水を防ぐための防潮板の故障などで、270台余りの車が水につかる被害が出たことから、国土交通省は有識者委員会を設置して雨水の流入を防ぐ対策などを検討することを決めました。
今月12日の記録的な大雨で274台の車が水につかる被害を受けた四日市市中心部の地下駐車場では2か所の車の出入り口にある、浸水を防ぐための防潮板が大雨の前から故障し、作動できない状態になっていたことが複数の関係者への取材でわかっています。
これについて国土交通省と地下駐車場を管理する2つの会社は19日、設置されていた3か所のうち2か所の防潮板が故障し、1か所は急激な浸水により、操作が間に合わなかったことが確認されたと発表しました。
また、駐車場には歩行者用の出入り口も7か所ありますが、急激な浸水でスタッフによる止水板の設置が間に合わなかったということです。
今回の被害を受けて、国土交通省は有識者委員会を設置し、雨水の流入を防ぐ対策や、今後の大雨時の対応手順などを検討するとしています。
車の所有者からは不安の声
記録的な大雨が発生してから19日で1週間となりますが、この地下駐車場では、水につかった車を搬出するめどは立っておらず、車の所有者からは不安の声が聞かれました。
近くで飲食店を営む40代の男性は、当日の午後11時すぎに、地下1階にとめていた自分の車の様子を見に行きました。
男性が撮影した動画には、地下1階の駐車場にとまっている車のタイヤの半分あたりの高さまで水がたまっている様子や、地下2階に向かう階段に大量の水が流れ込む様子がとらえられています。
男性はこの時、これ以上、浸水するとは思わず、店に戻ったということですが1時間後に再び地下1階の駐車場に様子を見に行ったところ、水はひざの高さにまで上がり、中に進むことができなかったということです。
男性
「排水されると思っていたので車は出しませんでした。運が悪かったと思います。車はいつ出せるか分からないですが愛着があるので、直せるなら直してまた乗りたい」