自民総裁選 小林氏が立候補を正式表明 野党連携で主張に違いも
自民党総裁選挙への立候補を正式に表明した小林・元経済安全保障担当大臣は、野党との間ではまずは政策ごとの連携を重視する姿勢を示しました。一方、茂木前幹事長は新たな連立の枠組みを追求すると主張していて、少数与党の中で野党との連携をめぐって違いが出ています。
自民党総裁選挙が来週22日に告示されるのを前に小林・元経済安全保障担当大臣はきのう「自民党を再起動させる原動力は若い力で、世代交代が必要だ。その先頭に立つ覚悟だ」と述べ、立候補を正式に表明しました。
経済政策では期限や所得制限を設けた所得税の減税策として、一定の割合を控除する「定率減税」の実施を訴えました。
さらに野党との関係をめぐっては「政策の連携の先に連立が見えてくる。数あわせで連立することは本末転倒だ」と指摘し、まずは政策ごとの連携を重視する姿勢を示しました。
また、16日に立候補の意向を表明した林官房長官も「政策を固めた上で、それぞれの党と連携していくという順番をたがえてはならない」と述べました。
これに対し、茂木前幹事長は先週、「個別政策ごとに協力を求めるのでは政治は前に進まない。力強い政権基盤を固める」と述べ、日本維新の会や国民民主党を念頭に新たな連立の枠組みを追求する考えを示していて、少数与党の中で野党との連携をめぐって違いが出ています。
一方、小泉農林水産大臣は今週後半に記者会見して立候補を正式に表明する方向で調整しています。
陣営の選挙対策本部長には去年の総裁選挙に立候補した加藤財務大臣が就任し、小泉氏は「大変、力強く、心強く思っている」と述べました。
立候補の意向を固めている高市・前経済安全保障担当大臣は16日、みずからを支援する議員の秘書の会合であいさつし、出席者によりますと「自民党は厳しい状況にあるが、私が再生させたい」と協力を呼びかけたということです。
高市氏は今週後半に記者会見し、経済政策などを説明する見通しで、告示に向けて各陣営の動きが活発になっています。