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熊本 玉名 長洲町に大雨特別警報 命が助かる可能性 高い行動を

気象

前線の影響で、熊本県で猛烈な雨が降り続いて線状降水帯が発生するなど記録的な大雨となっていて、気象庁は午前0時20分に、熊本県玉名市と長洲町に大雨の特別警報を発表しました。5段階の警戒レベルのうち最も高いレベル5にあたる情報で最大級の警戒が必要です。浸水による重大な災害がすでに発生している可能性が極めて高く、少しでも命が助かる可能性が高い行動をとってください。

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気象庁によりますと、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいる影響で、九州北部では大気の状態が非常に不安定となっていて熊本県では猛烈な雨が降り続き、線状降水帯が発生して「顕著な大雨に関する情報」が発表されるなど、記録的な大雨となっています。

気象庁は午前0時20分に熊本県玉名市と長洲町に大雨の特別警報を発表しました。5段階の警戒レベルのうち最も高いレベル5にあたる情報で少しでも命が助かる可能性が高い行動をとってください。

玉名市では10日夜11時50分までの3時間だけで284ミリの雨が降り、統計を取り始めてから最も多く、平年の8月、1か月分を大きく上回っていて災害の危険度が急激に上がっています。

このほか、11日午前0時までの1時間には▽熊本県が熊本市に設置した雨量計で92ミリの猛烈な雨を、▽長崎県諫早市に国土交通省が設置した雨量計で74ミリの非常に激しい雨を観測し、長崎県でも線状降水帯が発生して「顕著な大雨に関する情報」が発表されています。

これまでに降った雨で、熊本県をはじめ、福岡県、長崎県、佐賀県、大分県、山口県、島根県、石川県、神奈川県、それに新潟県では土砂災害の危険性が非常に高まり、土砂災害警戒情報が発表されている地域があります。

また、熊本県と山口県、それに石川県では氾濫危険水位を超えている川があり、熊本県菊池市を流れる合志川では氾濫危険情報が出ています。

九州と山口県 線状降水帯さらに発生のおそれ

今後の見通しです。

九州では非常に激しい雨がさらに降り続くおそれがあり、気象庁は、線状降水帯が▼熊本県に加え、福岡県と佐賀県、長崎県、大分県で11日の朝にかけて、▼奄美地方を除く鹿児島県と宮崎県でも11日の昼前にかけて発生し、災害の危険度が急激に高まる可能性があると呼びかけています。

低気圧は11日夜にかけて北陸付近に進み、前線は12日にかけて西日本の日本海側から東北地方に停滞するため、東日本や北日本でも雨が強まる見込みです。

12日の午前0時までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで、▼九州北部と四国、東海で250ミリ、▼九州南部と関東甲信で200ミリ、▼近畿で180ミリ、▼中国地方と山口県、北陸で100ミリと予想されています。

その後も雨は降り続き、13日の午前0時までの24時間には▼九州北部と関東甲信で150ミリ、▼北陸で120ミリ▼東海で100ミリと予想されています。

九州北部と南部、それに山口県では、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。

熊本県では重大な災害がすでに発生している可能性が極めて高く、少しでも命が助かる可能性が高い行動をとってください。

また、東日本や北日本でも土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に警戒が必要です。

【気象解説 動画】6分22秒

動画は11日午前0時半ごろ、福岡放送局から放送した内容です。

※データ放送ではご覧になれません。

熊本県に大雨特別警報 2021年7月10日に発表されて以来

熊本県に大雨の特別警報が発表されたのは、4年前の2021年7月10日に発表されて以来です。このときは、鹿児島県と宮崎県にも大雨の特別警報が発表されました。

《特別警報 崖や川の近く 低い土地での警戒すべきポイント》

特別警報は5段階の警戒レベルのうち最も高いレベル5にあたる情報で、土砂崩れや川の氾濫、浸水などによる重大な災害がすでに発生している可能性が極めて高い状況です。何より安全な場所に避難して命を守ることが重要ですが、周辺にでるのはすでに危険な状況になっている可能性があります。崖や川の近く、低い土地での警戒すべきポイントです。

【崖や山の斜面の近くの場合】

土砂災害の危険性が高まっています。近くに崖や山の斜面はないでしょうか。雨が強まっていない場合は離れた頑丈な建物に避難してください。ただ、周囲がまだ暗い、浸水が始まっているなど危険な状況の場合は、近くや自宅の建物の少しでも高い階、さらに崖や斜面から離れた部屋に移動するなど少しでも安全な場所で身を守って下さい。

【川の近くの場合】

川の氾濫のおそれもあります。川のすぐ近くにある家屋ではあふれた濁流に襲われると建物ごと壊される可能性があります。離れた頑丈な建物の高い階へ避難することが何よりも重要です。ただ、すでに浸水が始まっている場合は少しでも高い階へ移動し、助かる可能性の高い行動をとって下さい。

【低い土地も注意を】

田んぼや畑の近くのほか、住宅地でも周囲より低い土地に住んでいる方も警戒が必要です。急激に浸水の深さが増して被害に遭うおそれがあります。

見通しが悪い中で歩いて避難したり車で避難したりすると、側溝や用水路に落ちたり、車ごと流されたりする危険があり特に警戒が必要です。

見通しがよく浸水していない状況であればなるべく高い土地の安全な場所へ避難を、周囲の見通しが悪くすでに浸水が始まっているなど危険な状況であれば近くの高い建物の上の階に移動するなど、少しでも命の助かる可能性の高い方法をとるようにして下さい。

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