
大型マンションでの配達にロボット活用の動き 宅配業界
宅配業界では、大型マンションに、まとまった数の荷物を届けるケースが増え、部屋を行き来する配達員の負担が重くなっているとして、ロボットの活用などを目指す動きが出ています。
このうちヤマト運輸は、韓国の企業と協力し、千葉県内の大型マンションでロボットを活用する実験を始めました。
配達員は、マンションの宅配ボックスに荷物をまとめて預けます。
すると、届け先の住民にメールが届き、受け取り日時などの情報が入力されて、ロボットに伝わります。

指定の日時になると、ロボットは、宅配ボックスから荷物を取り出して、オートロックを解除する機能でマンションに入り、アームでボタンを押してエレベーターで移動します。
部屋に着くと、インターホンを鳴らして荷物を届け、「置き配」希望の場合は、玄関の前に置きます。
大型マンションの多い都市部では、一度にまとまった数の荷物を届けるケースが増えていて、配達員は、在宅状況を確認してオートロックを解除し、エレベーターで移動を繰り返しながら部屋を行き来するなど、負担が重くなっています。
会社では、費用対効果などを検証し、来年の実用化を目指すとしています。
ヤマト運輸の宮原陽平担当課長は「大きいマンションでは、重い荷物などは、ドアの前まで運んでほしいというニーズがあり、配達員も苦労している。人とロボットを最適に組み合わせ、快適に受け取れるようにしたい」と話していました。
また、日本郵便や佐川急便なども、マンションの協力を得て、荷物をまとめて預け、管理人に部屋に届けてもらう仕組みの導入に向け、実験を進めています。