カタールでのイスラエルの攻撃受けアラブ諸国などが緊急会議へ
イスラエルがイスラム組織ハマスを標的に中東カタールで攻撃を行ったことを受けて、これを非難するアラブ諸国などは15日、緊急の首脳会議を開く予定です。イスラエルに対してどのような対応を打ち出すかが注目されています。
カタールの首都ドーハでは、今月9日、ガザ地区での停戦案を協議するために集まっていたハマスの代表団を標的にイスラエル軍が攻撃を行い、ハマスのメンバー5人とカタールの治安当局者1人が死亡しました。
カタールやアラブ諸国などはイスラエルの攻撃を強く非難していて、対応を協議するため、15日にドーハでアラブとイスラム諸国による緊急の首脳会議が開かれる予定です。
中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、参加国がイスラエルに対する具体的な措置を盛り込んだ決議案を作成していると報じていて、どのような対応を打ち出すのかが注目されています。
一方、イスラエル首相府は、ネタニヤフ首相が15日、現地を訪問しているアメリカのルビオ国務長官と会談したと発表しました。
会談の詳しい中身は明らかになっていませんが、アメリカ国務省は、中東地域におけるアメリカの優先事項を伝えるとともに、イスラエルによるガザ地区での軍事作戦の今後の目標などをめぐって意見を交わすとしています。
ガザ住民32万人以上が避難 軍の情報としてメディア伝える
パレスチナのガザ地区では、イスラエル軍の攻撃が続く中、地元の保健当局は14日、過去24時間に68人が死亡し、これまでの死者は6万4871人にのぼったと発表しました。
現地では、依然として食料不足が深刻で、栄養失調などが原因で亡くなった人はこれまでに420人を超えるとしています。
イスラエル軍は、最大都市ガザ市の制圧に向けて住民に退避を通告していて、イスラエルメディアは、軍の情報としてこれまでに32万人以上が避難したとみられると伝えています。
一方、イスラエルとイスラム組織ハマスとの間の停戦協議をめぐっては、今月9日にイスラエル軍が、カタールの首都ドーハで停戦案を協議するために集まっていたハマスの代表団を標的に攻撃を行って以降、進展がないままです。