プロ野球 阪神が“最も早い”セ・リーグ優勝決定
プロ野球、阪神は7日夜、広島との試合に2対0で勝って、2年ぶり7回目のセ・リーグ優勝を果たしました。
9月7日の優勝決定は2リーグ制となった1950年以降で最も早い日にちとなりました。
優勝へのマジックナンバーを「1」としていた首位の阪神は、勝てば優勝が決まる状況で今夜、甲子園球場で5位の広島と対戦しました。
試合は2回、5番・大山悠輔選手のツーベースヒットなどでノーアウト一塁三塁のチャンスをつくり、7番・高寺望夢選手が犠牲フライを打って先制しました。
5回、先発の才木浩人投手の先頭打者への初球が頭部へのデッドボールとなり、審判から危険球と宣告されて退場となりましたが、緊急登板となった2人目の湯浅京己投手が後続を抑えてピンチを切り抜けました。
その後も桐敷拓馬投手、及川雅貴投手、石井大智投手とリリーフ陣が無失点でつなぎ、9回は岩崎優投手が3人で抑えて阪神が2対0で勝ち、2年ぶり7回目のセ・リーグ優勝を果たしました。
9月7日の優勝決定は2リーグ制となった1950年以降で最も早い日にちとなりました。
阪神の藤川球児監督は監督として1年目での優勝となり、ことし球団創設から90年を迎える阪神では初の快挙となりました。
藤川監督を選手たちが5回胴上げ
リーグ優勝を決めた直後、阪神の選手たちは一斉に9回を3人で抑えた岩崎優投手のいるマウンドへと駆け寄っていきました。
そして、藤川球児監督を5回胴上げし、球場を埋め尽くしたファンとともに喜びを分かち合いました。
その後、選手会長の中野拓夢選手も藤川監督と抱き合ったあと、チームメートに胴上げされていて、スタンドからは大歓声と大きな拍手が送られていました。
藤川監督「選手たちが強いわ」
阪神の藤川監督は試合後のインタビューの冒頭「選手たちが強いわ」とほっとしたような表情で話した上で「ファンの皆様を代表して、みんなに胴上げしていただいているような気持ちでした。本当に皆さんの応援があってここまで来ました。最高の気持ちです」と喜びを述べました。
そして「ペナントを取る、その1チームだけがチャンピオンなので、われわれがリーグチャンピオンです。この絶対消えない誇りを胸にみんなで戦っていきます」と誇らしげな笑顔で話していました。
バース氏「“勝てない阪神”から“常勝阪神”に」
阪神が40年前の1985年にリーグ優勝した当時、三冠王を獲得するなど打線の中軸として活躍したランディ・バースさん(71)は「本当におめでとう。いまの阪神は1985年のチームとは全く違うチームを作り上げてきたと思う。阪神ファンは長い間、『勝てない阪神』に慣れていたかもしれないが、常に阪神を応援してきてくれたすばらしいファンは、ついに『常勝阪神』に慣れてきたのではないか。その姿を見るのが何よりうれしい」とコメントしました。
リーグ単独トップの36本のホームランを打っている4番・佐藤輝明選手については、「体格も大きく、パワーヒッターとしての素質をしっかり持っている。彼は誰かに似ているわけではない。私や掛布雅之さん、金本知憲さんとも違う。彼自身のスタイルを築き上げていることが強さだと思う。彼はまだまだ進化している」とコメントしました。