ハワイにある「すばる望遠鏡」で見つけた複数の銀河について、宇宙空間にある望遠鏡で詳しく調べたところ、7個の銀河の中に、ちりに覆われた巨大ブラックホールを発見したと、国際研究チームが発表しました。 日本の国立天文台などの国際研究チームは、「すばる望遠鏡」で見つけた、はるか遠くにある11の銀河について、宇宙空間から天体観測を行う「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」を使って詳しく調べました。 その結果、このうち7個の銀河について、ブラックホールがあることを裏付ける「クェーサー」が放った光を検出したということです。 クェーサーは、宇宙のガスやちりなどがブラックホールに飲み込まれていく際に強烈な光を放つもので、研究チームは、7個の銀河の中に巨大ブラックホールがあることを確認したとしています。 研究チームによりますと、見つかった巨大ブラックホールは、銀河のちりに覆われているため、地上の望遠鏡では、クェーサーからの光を見つけられませんでしたが、宇宙望遠鏡を使うことで、クェーサーからの微弱な赤外線を検出できたということです。 研究チームの1人で、愛媛大学の松岡良樹准教授は「銀河を見つける広い視野をもつ、すばる望遠鏡と、視野は狭いものの極めて高い感度をもつ宇宙望遠鏡の組み合わせが、非常に強力なことを示す成果だ」と話しています。