民間ロケットの打ち上げ失敗“ノズル制御装置に異常”開発企業

宇宙

去年、和歌山県串本町で打ち上げに失敗した民間の小型ロケット「カイロス2号機」について、開発した企業は燃焼ガスを噴き出す「ノズル」と呼ばれる部分の制御装置に異常が発生し、ロケットが誤った姿勢で飛行を続けたことが原因だと明らかにしました。

去年12月、東京のベンチャー企業「スペースワン」が開発した小型ロケット「カイロス2号機」は、和歌山県串本町の発射場から打ち上げられましたが、上昇中にトラブルが発生し、およそ3分後、飛行を中断する措置が取られ、去年3月の初号機に続いて打ち上げは失敗しました。

企業は31日、オンラインで記者会見を開き、2号機の打ち上げ失敗の原因について明らかにしました。

それによりますと、打ち上げから1分20秒すぎ、ロケットの1段目にある「ノズル」と呼ばれる部分の動きを制御する装置に異常が発生したということです。

燃焼ガスを噴き出す「ノズル」の動きを検知するセンサーに不具合が起きた結果、ロケットが誤った姿勢のまま飛行を続けたことが原因だということです。

企業は、打ち上げ時の振動対策などが不十分だったとして、対策を進めた上で次の3号機の打ち上げを目指すとしています。

「スペースワン」の豊田正和社長は具体的な打ち上げ時期については確定していないとしたうえで、「可能なかぎり早く打ち上げたい。時期が決まったら2か月前にはお伝えしたい」と述べました。