
カムチャツカ半島沖巨大地震 車避難の半数が課題感じたと回答
カムチャツカ半島沖の巨大地震で、広い範囲に津波警報が出されてから30日で1か月です。
警報を受け避難した人たちを対象に専門家がWEBアンケートを行ったところ、車で避難した人のおよそ半数が、渋滞や道路の混雑に課題を感じたと回答していて、専門家は、地域の実情に応じて事前にルールを決めておく必要があると指摘しています。

先月30日、ロシアのカムチャツカ半島東方沖で起きたマグニチュード8.8の巨大地震では、北海道から和歌山県にかけての太平洋沿岸に津波警報が発表され、車で避難する人によって道路が渋滞したところもありました。
関西大学と北海道大学の専門家で作るグループは、避難の状況を調べるため、今月、警報が発表された北海道、宮城県、神奈川県、静岡県、和歌山県に暮らす調査会社のモニターのうち、実際に避難したと答えた18歳から84歳までの男女、あわせておよそ900人を対象にWEBアンケートを行いました。
このなかで、避難の手段については「自動車」で避難したと答えた人が50%と最も多くなり、次いで「徒歩」と答えた人が41%でした。
車で避難した人の割合を道県ごとに見てみると
▽宮城県で61%
▽北海道と和歌山県でそれぞれ54%
▽静岡県で50%、神奈川県で30%となり
地方で割合が高い傾向がみられるとしています。
さらに、避難している際に感じた課題について尋ねると、車で避難した人のおよそ半数が道路の混雑や渋滞に課題を感じたと答えたということです。
津波からの避難は徒歩が原則となっていますが、国は、車での避難について、避難場所が遠いなどやむをえない場合は各自治体で安全に避難できる方法を検討する必要があるとしています。
調査を行った関西大学の林能成教授は、事前にルールを決めておく必要があると指摘したうえで、「被害によっては車が使えない場合もあることを考えながら、地域にあった多様な避難計画をあらかじめ考えておくことが重要だ」と話しています。

暑さが課題と答えた人も
WEBアンケートでは避難先で感じた課題についても選択式で尋ねていて、「暑かった」と答えた人が44%と最も多くなり、次いで「駐車場が不足していた」が14%、「避難場所を運営するスタッフが不足していた」が13%などとなりました。
当時、本州を中心に高気圧に覆われて晴れて気温が上がり、全国の276地点で35度以上の猛暑日となっていて、避難している際に熱中症の疑いで搬送された人も出ました。
林教授は「今回は真夏に起きたので暑さが課題となったが、冬に起こることを想定すると課題は異なってくる。避難先の確保だけでなく、環境の整備にも段階的に取り組んでいく時期に来ていると思う」と話していました。