
【ライブ】三菱商事 洋上風力発電計画撤退を正式発表
大手商社の三菱商事は秋田県と千葉県の沖合で計画していた洋上風力発電についてコストの大幅な増加などを理由に撤退すると正式に発表しました。再生可能エネルギーの普及に向けて国が後押ししてきた大型事業の見直しで、国のエネルギー政策への影響も避けられない見通しです。
三菱商事は27日、秋田県の「能代市、三種町および男鹿市沖」と「由利本荘市沖」、千葉県の「銚子市沖」の3つの海域で、中部電力の子会社などと共同で進めてきた洋上風力発電から撤退すると正式に発表しました。
三菱商事などはことし2月以降、資材価格や人件費などの高騰で事業にかかるコストが大幅に増加したとして、計画の見直しを進めてきました。
その結果、3つの案件のいずれも採算を確保するのが難しく、開発を取りやめざるを得ないと判断したということです。
今回の計画は再生可能エネルギーの拡大に向けた国の重点的な整備計画の第一弾で三菱商事を中心とする事業体がほかの事業者よりも大幅に安い売電価格を提示して落札していました。

国は洋上風力発電を将来の再生可能エネルギーの柱と位置づけ、事業を後押ししてきましたが、今回の大型事業の見直しで国のエネルギー政策への影響も避けられない見通しです。