拉致問題「中学生サミット」で横田めぐみさんの弟が訴え 2025年8月8日 15時21分 拉致 北朝鮮による拉致問題について全国の中学生が意見を交わす「中学生サミット」が東京で開かれ、中学1年生のときに拉致された横田めぐみさんの弟の拓也さんが「現在進行形の未解決な人権問題なのだとわがことの目線で考えてほしい」と訴えました。 「中学生サミット」は北朝鮮による最初の拉致事件から長い時間が経過し、被害者や家族の高齢化が進む中、若い世代に拉致問題について考えてもらおうと政府がおととしから開いています。 8日は全国の中学生67人が参加し、中学1年生の時に拉致された横田めぐみさんの弟で、拉致被害者の家族会代表の横田拓也さんが講演しました。 拓也さんは「拉致から47年もの長い時間が経過しましたが、私たち家族の記憶の中では13歳のころの『めぐみちゃん』のままです。めぐみはいま60歳ですが、今の顔を想像できません。苦しい中、いまも救いの手を待っているはずです。拉致問題は過去に起きた話ですが、現在進行形の未解決な人権問題なのだということをわがことの目線で考えてほしい」と話しました。 拉致問題をめぐっては、ことし2月、有本恵子さんの父、明弘さんが娘との再会を果たせないまま96歳で亡くなり、政府が認定している安否が分かっていない被害者の親のうち健在なのは、めぐみさんの母、早紀江さん(89)1人となっています。 拓也さんは「母、早紀江はきょう元気で暮らしていますが、あしたは元気でないかもしれないんです」と述べ、被害者や家族にとって残された時間は限られていると訴えていました。 林官房長官「問題解決のためにできること 考えを深めて」 拉致問題を担当する林官房長官は「中学生サミット」のあいさつで「拉致問題は歴史上の出来事ではなく、現在進行形のものだ。今なお、被害者が自由を奪われ続けているのと同時に、被害者も家族も高齢になり、時間的制約がある問題だ」と指摘しました。 そのうえで「若い人からお年寄りまで世代を問わず、国民が心を一つにして取り組まなければならない問題だ。若い世代からの発信は大人を巻き込む特に力強いメッセージになる。問題解決のためにできることは何か、考えを深めてもらいたい」と呼びかけました。 「中学生サミット」では生徒たちが同世代や地域の人たちに関心を持ってもらうためのアイデアについて意見を出し合い、成果を発表することにしています。