去年の8月8日。宮崎県の沖合でマグニチュード7.1の地震が発生し、気象庁は、初めて、南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」を発表しました。 海水浴場の閉鎖やホテルのキャンセル。鉄道にも影響が出て、自治体や事業者からは戸惑いの声があがりました。不安な気持ちになった人も多かったと思います。 あれから1年。 自治体の中には、臨時情報をきっかけにして、南海トラフ巨大地震や津波への備えを見直し、対策を強化する動きも出てきています。 【徳島】阿波おどり ドローンで避難誘導へ 国内外から100万人を超える人が訪れる徳島市の「阿波おどり」。 去年は、臨時情報の発表が続く中での開催で、大地震が発生した場合に大勢の観光客をどう避難させるかが課題となりました。 徳島市と阿波おどりを主催する実行委員会は、ことしは、来場者の避難や救助にドローンなどのデジタル技術を活用していくことになりました。 ドローンは大津波警報や避難指示が発表された場合、阿波おどりの会場を流れる川の上空を自動で飛行。音声で避難を呼びかけるとともに照明で周辺を照らして、観光客などが川に近づかないようにします。 被災した人数や被害の規模を把握できるようにするため、会場に設置されたカメラで来場者の様子を撮影し、AI=人工知能に学習させる実証実験にも取り組むということです。 徳島市 井水貴之 危機事象対策指導監「去年の臨時情報は南海トラフ地震対策を改めて考える機会になった。ことしより来年、来年より再来年と対策を積み上げていきたい」 【大阪】海水浴場で「津波避難ビル」周知 関西空港の対岸に位置する大阪・泉南市は、去年、臨時情報が発表された際には、市内にある「タルイサザンビーチ」に、急きょ、津波避難ビルの場所を示す地図を設置しました。泉南市は、南海トラフ巨大地震が発生した場合、大阪府の想定で、最大で3.2メートルの津波が押し寄せ、津波(1メートル)が到達する時間は最短75分とされています。 ことしは、海水浴場の開設初日となる7月19日から、周辺の4つの津波避難ビルが記載された地図をビーチに掲示しています。最終日の8月17日まで掲示を続けることにしています。 泉南市プロモーション戦略課 城野博文 課長「去年は初めての経験でどのような対応がふさわしいか悩んだが、その教訓を踏まえ市の職員や現場のスタッフの防災意識は高まっている。来場者の安全のために地図の掲示は今後も続けたい」…