新型コロナ 変異ウイルス広がる “新学期の時期 感染対策を”
新型コロナウイルスの患者数の増加が続く中、これまでのものより感染力がやや強い変異ウイルスが広がっています。感染症に詳しい専門家は、学校が新学期を迎える時期になり人の動きが活発になることから、今後も患者数が増えるおそれがあるとして、マスクの着用や換気などの感染対策を呼びかけています。
厚生労働省によりますと、今月10日までの1週間に全国およそ3000の医療機関から報告された新型コロナの患者数は2万3126人、1医療機関当たりの平均の患者数は6.13人と、8週連続で前の週から増加しています。
国立健康危機管理研究機構によりますと、先月16日時点で国内で検出されている新型コロナの変異ウイルスのうちオミクロン株の一種「NB.1.8.1」がおよそ40%を占めています。

感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎客員教授によりますと、この変異ウイルスはこれまでのものと比べてやや感染力が強いとされていますが、重症化する割合などに大きな差はないとみられるということです。
濱田客員教授は現在の流行状況について「新型コロナは例年、夏と冬に2回流行のピークがあり、お盆休みなどで人の動きが活発になったため患者が増えたとみられる」と分析したうえで「これから学校が新学期を迎えて再び人の動きが活発になるので来月中旬ごろまで患者の増加が続くおそれがある」としてマスクの着用や換気といった感染対策を呼びかけています。