
北海道 クマの目撃情報相次ぐ 家庭菜園食い荒らされる被害も
17日午前、札幌市の公園でクマを目撃したという情報が相次ぎ、札幌市は公園の利用を取りやめ、警察が付近に注意を呼びかけています。

警察によりますと、17日午前、札幌市豊平区にある西岡公園の職員から来園者がクマを目撃したという情報が相次いだと通報がありました。
目撃情報はいずれも公園の南東側で、午前8時ごろに男性から「大きさが不明のクマのような動物を見た」、午前8時10分ごろには外国人の男女から「大きさが1メートルくらいのクマのような動物を見た。南西方向に向かった」と連絡があったということです。
さらに、午前8時半ごろにも女性2人から「獣のような声を聞いた」という情報も寄せられたということで、札幌市は現在、公園の利用を取りやめています。
公園の周辺には住宅街やキャンプ場があり、キャンプ場では利用客を帰宅させたということです。
現在、警察が周辺の警戒にあたるとともに、付近の住民に注意を呼びかけています。
江差町では家庭菜園のスイカなど食い荒らされる被害も

警察によりますと17日朝5時50分ごろ、北海道江差町に住む男性から「畑の作物が食い荒らされている」と通報がありました。
警察が確認したところ、男性の自宅近くの家庭菜園で、スイカおよそ10個とトウモロコシ30本余りが食い荒らされているのが見つかりました。
この付近ではヒグマのものとみられるふんが見つかったほか、17日午前0時すぎに車を運転していた人から「住宅から10メートルほどの場所でヒグマを目撃した」という通報もあったということで、警察はヒグマによる食害とみてパトロールを強化しています。
江差町では今月に入ってからヒグマの食害や目撃が相次ぎ、今月12日には道の「ヒグマ注意報」が出されていて、警察は住民に対し、早朝や夕暮れ、夜間の外出には十分に気をつけるよう呼びかけています。
被害にあった男性「まさかヒグマが来るとは」
家庭菜園のスイカやトウモロコシが食い荒らされる被害にあった70歳の男性は、「そろそろ食べ頃だというスイカなどがたくさん食べられてしまいました。これまでシカも現れない場所だったので、まさかヒグマが来るとはびっくりしています」と話していました。
近所の住民「震えで体動かず怖かった」
北海道江差町でヒグマのものとみられるふんが残されていた現場近くに住む82歳の女性は、「夜中、自宅の中にいたら、玄関の扉や外に置いていたゴミ箱をガタガタさせる音がして、ヒグマではないかと思ってびっくりした。ヒグマに気付かれないように、電気をつけず、座り込んでしまい震えで体が動かず、とにかく怖かった」と話していました。