
米ロ会談前にウクライナ攻撃 ゼレンスキー大統領 圧力強化訴え
ウクライナ情勢をめぐるアメリカとロシアの首脳会談が今月15日に予定される中、ウクライナ南部ではロシア軍の攻撃でけが人が出ていて、ウクライナのゼレンスキー大統領は攻撃を非難したうえでロシアへの圧力を強化するよう改めて訴えました。
ウクライナ情勢をめぐるアメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領の首脳会談は、今月15日にアメリカのアラスカ州で行われる予定で、停戦に向けて事態の打開が図れるのか注目されています。
こうした中、ウクライナ非常事態庁は10日、南部の都市ザポリージャでインフラ施設や住宅などが攻撃され、20人がけがをしたと発表しました。
これを受けて、ウクライナのゼレンスキー大統領は10日のビデオ演説で、トランプ大統領がロシアに停戦期限を示していたことを念頭に「期限も期待も無意味だ。ロシアは殺りくをやめようとしない」と非難しました。
そのうえで「ロシアからは平和に向けた真の歩みがないことを誰もが目にしている。だからこそ制裁と圧力が必要だ」と述べ、ロシアへの圧力を強化するよう改めて訴えました。
一方、北欧の5か国とバルト三国の首脳は10日、共同声明を出し、トランプ大統領による和平に向けた取り組みを歓迎する一方「ウクライナの声抜きで平和への道筋を描くことはできない」などとして、ウクライナとヨーロッパ各国の意見も尊重されるべきだと強調しました。