20日、JR山手線の電車内でスマートフォンを充電していたモバイルバッテリーから火が出て乗客5人がけがした火災で、出火したモバイルバッテリーは、発火などのおそれがあるとして、リコールの対象になっていたことが捜査関係者への取材でわかりました。
バッテリーの所有者は「充電中にバッテリーが熱くなり30秒くらいで発火した」と話しているということで、警視庁などが出火原因をさらに調べています。

20日午後4時すぎ、新宿駅と新大久保駅の間を走行していたJR山手線の内回りの電車内で、スマートフォンを充電していた乗客のモバイルバッテリーから火が出ました。

火はまもなく消火器で消し止められましたが、バッテリーの所有者の30代の女性が手にやけどをするなど、乗客5人が軽いけがをしました。

警視庁などが焼けたバッテリーの型番などを調べたところ、発煙や発火のおそれがあるとしてリコールの対象になっていたことが、捜査関係者への取材でわかりました。

消費者庁や販売会社によりますとこの製品は、2021年8月までの1年8か月の間に3万9000台余りが出荷され、ことし4月に神奈川県で充電後に製品や周囲が焼けるなど、これまでに火災が16件相次いでいます。

捜査関係者によりますと、バッテリーの所有者は、当時の状況について「充電していたらバッテリーが熱くなったのではずしたが、熱が冷めず、30秒くらいで発火した」と説明しているということです。

警視庁などが出火原因をさらに調べています。