G20閉幕 アメリカの関税措置の発動迫り共同声明で強い危機感 | NHK

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南アフリカで開かれていたG20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議は議論の成果をまとめた共同声明を採択し、日本時間の18日夜、閉幕しました。
声明ではアメリカの関税措置をめぐって新たな関税率での発動が間近に迫っていることを念頭に、経済の不確実性などへの強い危機感が示されました。

G20の財務相・中央銀行総裁会議には日本から加藤財務大臣が出席し、2日間の議論の成果となる共同声明をとりまとめて日本時間の18日夜、閉幕しました。

今回の会議では、アメリカのトランプ政権による各国への関税措置をめぐって新たな関税率での発動が間近に迫っていることを念頭に、各国から経済への影響を懸念する声が相次ぎました。

これを踏まえ共同声明では「世界経済は不確実性の高まりと貿易の緊張といった経済成長、および金融と物価の安定に影響を与える複雑な課題に直面している」などと強い危機感が示されました。

しかし、過去の声明で繰り返し強調されてきた「保護主義に抵抗する」といった文言は盛り込まれず、アメリカへの配慮もにじむ形となりました。

閉幕後の会見で加藤財務大臣は「アメリカの関税政策ということばは直接は言及されていないが、共同声明には世界経済は不確実性の高まりと貿易の緊張などの複雑な課題に直面しているということが盛り込まれた。G20が結束して対処していくという観点から共同声明を発出できたことは非常に有意義だ」と述べました。

各国への関税措置が実際に発動されれば、グローバルなサプライチェーン自体も混乱するのではないかという指摘が出ていて、G20をはじめとした国際的な枠組みは世界経済の安定に向けて懸念の共有だけでなく、具体的な協調策を打ち出せるかが問われています。

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