男性の性機能の障害「ED=勃起障害」の治療薬が、医師の処方箋がなくても市販薬として薬局などで購入できる見通しとなりました。

この薬は、「エスエス製薬」が市販薬の製造販売について承認申請していた男性の「ED=勃起障害」の治療薬「シアリス」で、18日に開かれた厚生労働省の審議会で、医師の処方箋無しに薬局などで購入できるようにする方針が了承されました。

購入できるのは、EDの症状がある18歳以上の成人男性で、性行為の前に服用することで機能が改善するとされています。

性的欲求を増進させるなどの効果はないということです。

また、狭心症に使われる硝酸剤など、併用してはいけない薬があることなどから、事前に製薬会社の研修を受けた薬剤師が対面で販売するということです。

この薬は、3年前(2022年)から不妊治療の目的で処方された場合にかぎり、保険が適用されていますが、EDでは、症状があっても、羞恥心などから受診を控える人が少なくないほか、偽造薬が多く流通し、健康被害が出ることなども問題となっていました。

厚生労働省によりますと、薬局などで市販薬として販売されることになれば、こうした状況の改善が期待されるということで、今後、パブリックコメントなどを行ったうえで、正式に承認することにしています。