
佐賀県警察本部の科学捜査研究所に所属する40代の職員が、未実施のDNA鑑定を実施したかのように装ってうその報告をするなど不適切な対応をしたとして、警察が近く、この職員を懲戒処分にする方針を固めたことが警察関係者への取材でわかりました。
警察関係者によりますと、佐賀県警察本部の科学捜査研究所に所属する40代の職員は、去年までの数年間に担当したDNA鑑定で、未実施の鑑定を実施したかのように装ってうその報告をしたり、鑑定に必要な資料を紛失したにもかかわらず、報告を怠ったりするなど、不適切な対応をしたということです。
DNA鑑定は事件や事故の現場で採取された血痕や髪の毛を分析して容疑者や被害者のDNAの型と一致するかどうかなどを調べるもので、不適切な対応があった鑑定のなかには事件の証拠として使われたものも含まれているということです。
警察関係者によりますと、ほかの職員からの情報を元に行われた内部調査に対し、職員はこれらの行為を認めているということで、警察は近く、懲戒処分にする方針を固めたということです。
DNA鑑定で不適切な対応をしたとして科学捜査研究所の職員が、懲戒処分を受けるのは異例です。