神戸女性殺害事件 容疑者に似た人物 前日も女性の勤務先付近に
神戸市のマンションで24歳の女性が殺害された事件で、逮捕された容疑者によく似た人物が、事件前日にも女性の勤務先付近の防犯カメラに写っていたことが、捜査関係者への取材で分かりました。これまでのところ2人に具体的な接点は確認されていないということで、警察は、容疑者の行動を詳しく調べています。
東京 新宿区の会社員谷本将志容疑者(35)は、今月20日、神戸市内のマンションのエレベーターの中で24歳の会社員の女性をナイフで刺して殺害した疑いが持たれています。
これまでの調べで容疑者は事件当日、およそ50分間にわたって職場から帰宅する女性のあとをつけて、マンションで襲った疑いがあり、勤務先付近の防犯カメラには、女性が退勤する前から容疑者によく似た人物が写っていました。
さらに前日にもよく似た人物が女性の勤務先付近の防犯カメラに写っていたことが、捜査関係者への取材で分かりました。
谷本容疑者は調べに対し、被害者の女性について「全く知らない人です」と供述し、これまでのところ2人に具体的な接点は確認されていないということです。
警察は、容疑者の行動や事件のいきさつを詳しく調べています。
女性の勤務先近くの防犯カメラ 容疑者によく似た人物の姿

亡くなった女性が勤めていた会社の近くにある防犯カメラには、事件があった今月20日午後6時半ごろ、容疑者によく似た人物が写っていました。
映像では黒色の半袖に黒色のズボンをはき、リュックサックを背負った容疑者によく似た人物が、横断歩道がない場所で車をよけながら小走りで道路を横切る様子が写っています。
そして、反対側の歩道に渡ったあと、突然、向きを変えて歩き出しました。
その直後、女性とみられる人物がほかの人と連れだってビルから出てきて、容疑者が向かった方に歩いて行きました。
そして、少し離れた交差点で1人になったあと、容疑者によく似た人物が角から現れ、あとを追っていくような姿も写っていました。
この防犯カメラの映像は、警察も把握しているということで、警察が容疑者の行動を詳しく調べています。
容疑者 3年前“女性につきまとい暴行” 執行猶予つき有罪判決
今回の事件で逮捕された谷本容疑者は3年前、一方的に好意を抱いた女性につきまとったうえ、暴行してけがをさせたなどとして、執行猶予のついた有罪判決を受けていました。
裁判記録によりますと、容疑者はこの時、被害にあった女性が住んでいたマンションにオートロックの扉が閉まらないうちに侵入してエレベーターに一緒に乗り込み、動画を撮影するなどしながらおよそ5か月間にわたってつきまとったなどとされています。
そのうえで、被害者が住んでいた神戸市のマンションの部屋に閉まりかけたドアを手で開けて侵入し、首を絞めるなどしてけがをさせたとされています。
ストーカー規制法違反や傷害の罪などに問われ、捜査関係者によりますと懲役2年6か月執行猶予5年の判決が言い渡され、1審で確定したということです。