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アメリカのFRB=連邦準備制度理事会が5会合連続で政策金利の据え置きを決めた先月の会合の議事録が公表されました。今後より重視するリスクとして、インフレ率の上昇を挙げる参加者と、雇用情勢の悪化を挙げる参加者の間で意見が割れていたことが分かりました。

FRBは先月開いた金融政策を決める会合で、失業率は低い水準を維持し、インフレ率はいくぶん高いままだなどとして利下げを見送り、5会合連続で政策金利を据え置くことを決めました。

ただ、2人の理事が利下げを支持して金利の据え置きに反対する異例の会合となりました。

20日に公表されたこの会合の議事録によりますと、今後より重視するリスクをめぐり、参加者の間で意見が割れていたことが分かりました。

具体的には大半の参加者がトランプ政権の関税措置の影響などを踏まえ、インフレ率の上昇リスクが大きいと判断する一方、一部の参加者は雇用情勢が悪化するリスクのほうが大きいという考えを示していました。

FRBの金融政策をめぐってはトランプ大統領が繰り返し利下げを要求する一方、パウエル議長はこれまで早期の利下げには慎重な姿勢を貫いてきました。

こうした中、雇用の減速を示す指標が発表されていることから金融市場では来月の会合でFRBが利下げに踏み切るとの見方が広がっていて、パウエル議長が22日、アメリカ西部のジャクソンホールで行う講演で今後の方針についてどのような発言をするかが注目されています。

トランプ大統領とFRBパウエル議長の対立 背景は

アメリカのトランプ大統領とFRBのパウエル議長の対立が深まった背景には、トランプ大統領が経済を成長させるための利下げを求めてきたのに対し、パウエル議長が利下げを急ぐことに慎重だったことがあります。

対立はパウエル議長が任命されたトランプ政権の1期目から始まりトランプ大統領はパウエル議長に対して「FRBの対応が遅い」などと、利下げを求めて圧力をかけました。

トランプ大統領は2期目のことし1月以降もパウエル議長を“遅すぎる男”と呼んで繰り返し利下げを求めましたが、パウエル議長はトランプ政権の関税措置の影響でインフレが再び進むリスクなどを踏まえて利下げを急ぐことに慎重で、両者の対立は一段と激しくなりました。

先月13日にはトランプ大統領が記者団に対し、「アメリカは地球上で最も低い金利であるべきなのに、そうなっていない。彼がそれを拒否しているだけだ」と発言し、「パウエル氏が辞任すればそれはすばらしいことだ。彼が辞任することを望んでいる」と述べました。

さらに、先月24日にはFRBの本部に異例の訪問を行い、パウエル議長の目の前で「彼には金利を引き下げてほしい」と改めて利下げを要求しました。

一方、パウエル議長は先月30日の記者会見で、トランプ大統領の発言がFRBの独立性に及ぼす影響について問われたのに対し、「先進国の政府は中央銀行の決定との間に距離を置いてきた。もし、そのような距離がなかったら例えば、金利を操作して選挙に影響を与えるといった大きな誘惑が生じるだろう。それは私たちが望んでいないことだ」と独立性の重要性を強調していました。

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