韓国軍“北朝鮮が「騒音放送」スピーカー撤去” 韓国に呼応か

北朝鮮情勢

韓国軍は、北朝鮮が韓国に対して「騒音放送」を流すためのスピーカーを撤去していると発表しました。韓国側も今月、北朝鮮向けのスピーカーを撤去したばかりで、北朝鮮がこれに呼応して撤去したとの見方も出ています。

南北の軍事境界線付近では、心理戦の一環としてスピーカーを使い韓国が北朝鮮の体制を批判する宣伝放送を行うのに対抗し、北朝鮮もサイレンのような音などを大音量で流す「騒音放送」を続けてきましたが、今月4日から韓国側は、南北間の緊張緩和のためだとしてすべてのスピーカーを撤去しました。

こうした中、韓国軍合同参謀本部は、北朝鮮が9日午前から軍事境界線付近の一部の地域でスピーカーを撤去していることが確認されたと発表しました。

韓国メディアは、北朝鮮が韓国の動きに呼応しているとみられると伝えています。

南北関係をめぐってはことし6月に発足した韓国のイ・ジェミョン(李在明)政権が対話の早期再開を呼びかける一方で、北朝鮮は拒否する姿勢を強調していますが、韓国では、今回の北朝鮮のスピーカーの撤去をきっかけに南北関係が改善に向かうとの見方も出ています。