新潟 早出川ダムの貯水率0%に 通常利用しない水を放流し対応
新潟県内ではことし6月下旬からまとまった雨が降っておらず、農業用水などを供給している五泉市の早出川ダムの貯水率が4日午前5時すぎに0%となりました。ダムでは現在、通常は利用しないダムの底にたまっている水を緊急で放流する対応を取っています。
新潟県内の広い範囲で6月下旬からまとまった雨が降っていない影響で、農業用水などを供給している五泉市の早出川ダムでは水位が低下し、ダムを管理する県によりますと、4日午前5時すぎ、貯水率が0%になりました。
県によりますと、早出川ダムの水位が0%になるのは2年ぶりだということです。
ダムでは現在、通常は利用しない最低水位以下のダムの底にたまっている水を緊急で放流する対応を取っているということです。
一方で、このまま雨が降らなければ、数日のうちに残りの水もすべて枯渇するおそれがあるということです。
県新潟地域振興局の担当者は「ダムの管理者としていまできることはないので、早く雨が降ってもらいたい」と話していました。
新潟県内にはほかにも貯水率が低くなっているダムがあり、県によりますと4日午前11時時点の貯水率は、上越市中心部に生活用水を供給している正善寺ダムで10.7%などとなっています。
早出川ダム のり面の土が露出し水も茶色く濁る
貯水率が0%となった新潟県五泉市の早出川ダムでは、4日午前、水位が低下してダムののり面の土が露出し、底にたまった土砂などによって水も茶色く濁っていました。
ダムでは現在、農業用水として、通常は利用しないダムの底にたまっている水を緊急で放流していますが、県によりますと、放流された水が濁っていても、農作物の生育などには影響はないということです。