自民 参院選落選の候補者“政策発信に課題”指摘 総括委員会で
自民党は先の参議院選挙の敗因を分析する「総括委員会」で落選した候補者から聞き取りを行い、SNSの活用など党の政策発信に課題があったといった指摘が出されました。
参議院選挙の敗北を受けて自民党は森山幹事長をトップとし、敗因を分析する「総括委員会」を先週、立ち上げ、今月中に報告書をとりまとめることにしています。
4日午前の会合では、今回の選挙に選挙区から立候補して落選した候補者から聞き取りを行いました。
出席者によりますと、オンラインの出席を含めおよそ10人から意見が出され、SNSの活用など党の政策発信がほかの党と比べて弱かったという指摘のほか、政権与党としての実績をもう少し発信できなかったのかといった声が出されたということです。
また、選挙結果を受け、党員が納得できるよう、組織としてのけじめが必要だという意見も出されたということです。
4日午後には、比例代表で落選した候補者からも聞き取りを行うことにしています。
一方、自民党は今週8日に両院議員総会を開くことにしていて、党執行部の責任などについて改めて議論が行われる見通しです。
宮城選挙区 石川氏 “政治とカネの問題 国民は納得してない”

宮城選挙区で落選した石川光次郎氏は記者団に対し「自分の力不足ではあったが、逆風の選挙であり、政治とカネをめぐる一連の問題について多くの国民がまだまだ納得していない状況が背景にあったという現場の声を伝えた。最前線で頑張った党員が納得できるけじめをつけなければリスタートできないという話もした」と述べました。
一方、石破総理大臣の進退については「政治家の出処進退は本人が決断すべき問題だ」と述べました。
徳島高知選挙区 大石氏 “党勢回復の地道な作業しかない”

徳島高知選挙区で落選した大石宗氏は記者団に対し「落選は候補者の責任だが、『党首の発信力は非常に大事だ』という話は出た。党執行部は真摯(しんし)に話を聴いていて、かなり危機感を持っている」と述べました。
そのうえで「草の根の組織があり、地域の仲間がたくさんいることが自民党の財産だ。多くの仲間と力を合わせて地域や日本の課題を解決していくことで党勢を回復するという地道な作業をしていくしかない」と述べました。