トカラ列島近海で地震が相次ぐようになって12日で3週間です。
12日も午前11時ごろに鹿児島県十島村の悪石島で震度4を観測するなど活発な地震活動が続いていて、島外避難をしている人が島に戻る時期の判断や健康面の支援などが課題となっています。
トカラ列島近海では先月21日から地震活動が活発になっていて、12日も午前11時ごろに悪石島で震度4の地震が発生しました。
十島村は今月4日から9日まで3回にわたって希望する住民を対象に村営のフェリーで島外避難を行い、悪石島から49人、小宝島から15人のあわせて64人が鹿児島市のホテルなどに避難しました。
村は震度4以上を観測する地震が5日間以上発生しなかった場合に島に戻るかどうか判断するとしていますが、12日も震度4を観測する地震が発生し、島に戻るかどうかの判断は最も早い場合、今月18日に行われます。
一方、村によりますと、12日午後の時点で悪石島には22人、小宝島には44人の住民がいて、悪石島では災害支援で派遣された看護師4人と村の職員4人が対応にあたっているということです。
今月、悪石島に入って住民の診察や健康相談にあたった医師によりますと、診察した住民の大半が揺れに対するストレスや経済的な不安を訴えているということです。
活発な地震活動が長期化する中、島に戻る時期の判断や健康面の支援などが課題となっています。
震度1以上の地震が1900回に
鹿児島県のトカラ列島の悪石島や小宝島付近では、先月21日から地震活動が活発になり、これまでに悪石島で最大震度6弱の揺れを観測しています。
今月6日には悪石島で震度5強の揺れを観測する地震が2回相次いで発生し、7日にも悪石島で震度5弱の揺れを観測する地震がありました。
震度1以上の揺れを観測した地震は
▽10日は22回
▽11日は101回
▽12日は午後5時の時点で24回となっていて
震度4の揺れを観測する地震もありました。
先月21日以降、合わせて1900回と活発な地震活動が続いています。
トカラ列島近海ではおととしや4年前にも活発な地震活動がありましたが、今回の地震の回数は過去のケースを大きく上回っています。
気象庁は、震源が浅く、観測点に近いと震度が大きくなるとして、当面、最大震度6弱程度の地震に注意するよう呼びかけています。
また、十島村の周辺は湿った空気が流れ込んでいるため、大気の状態が不安定になっていて、13日は激しい雨が降るおそれがあります。
たび重なる揺れで地盤が緩んでいます。土砂災害に十分注意してください。