
ネットの認証画面装ってウイルス感染 新手口の被害急増
インターネットで表示される「私はロボットではありません」の認証画面を装って、コンピューターウイルスに感染させようとする新しい手口による被害が急増しているとして、セキュリティー会社が注意を呼びかけています。
「ClickFix」(クリックフィックス)と呼ばれるこの手口は、インターネットのさまざまなサービスのログイン画面などで人間とプログラムを見分けるために使用される「私はロボットではありません」の認証画面を偽装します。
セキュリティー会社によりますと、偽の認証画面では表示される指示に従ってクリックやキー操作をすると不正なコマンドをコピーして実行させられてしまい、コンピューターウイルスに感染するということです。
偽の認証画面にはメールやSNSなどで誘導され、ウイルスに感染するとパソコンに入力した情報や、保存しているIDやパスワードなどの個人情報が流出するおそれがあります。
この手口は去年海外で初めて確認され、ことしに入って国内での被害が急増しているということです。
セキュリティー会社「三井物産セキュアディレクション」の吉川孝志さんは「日常的になじみのある操作によく似た画面を悪用しているため、疑問を持たずにクリックしてしまう点が最も脅威的です。本物の認証画面ではキーの組み合わせ操作を求められることは基本的にないので、求められた場合は注意してほしい」と話していました。