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自民 臨時総裁選めぐり党内の動き活発に 森山幹事長らが発言

自民党総裁選

自民党の臨時の総裁選挙が実施されるかどうかは、8日に決まります。6日も森山幹事長が「(解散・総選挙は)総理大臣の専権事項」と発言するなど、活発な動きが見られました。

自民党の臨時の総裁選挙をめぐり実施を求める国会議員は8日、党本部で書面を提出することになっていて、その日のうちに、都道府県連の代表者とあわせて集計が行われ、実施するかどうかが決まります。

森山幹事長は6日午後、鹿児島市で記者会見し、臨時の総裁選挙の是非をめぐり、麻生最高顧問をはじめ党内から実施を求める声が相次いでいることについて「総理大臣を経験した方が言うことは非常に意味もあると思うが、その中でどう選択していくかだ。いろいろな意見があるのは自民党らしいいい文化だ」と述べました。

また、党内で取り沙汰されている衆議院の解散・総選挙への考えを問われたのに対し「総理大臣の専権事項について私が申し上げることはせん越だ。総理が考えるということに尽きる」と述べました。

さらに、石破総理大臣がことしの秋に経済対策を策定する考えを示したことについては、「政治が停滞をしてはいけないので『やるべきことはしっかりやっていこう』という石破総理大臣の強い気持ちだと思っている」と述べました。

一方、森山氏は、みずからの進退の判断を石破総理大臣に委ねたいとして「進退伺」を提出したことについて、「人事権者の人事権を超えて判断することはやってはいけないという信念を政治家として持っている。あとは人事権者に判断をいただくことに尽きる」と述べました。

鈴木宗男参院議員 “国民に信を問う決断すべき”

鈴木宗男参議院議員は臨時の総裁選挙は必要ないという立場で、6日取材に対し「派閥を残しているトップや旧派閥の幹部が、若い議員に自分たちの意向を強く示していると伝わっているが、国民は古い自民党そのままという印象を持っていると思う。参議院選挙の総括で『解党的出直し』がうたわれていて、石破総理大臣は自民党員よりも国民に信を問う決断をすべきだ。去年の衆議院選挙もことしの参議院選挙も『裏金問題』で負けた。次の衆議院選挙では、こうした議員を公認しないくらい思い切った判断をしてほしい」と述べました。

その上で「毎年のように大きな豪雨災害や地震が起きており、石破総理が掲げる防災庁設置は正しい認識だ。防災・減災を問うだけでも十分に解散の大義がある」と述べました。

神田法務政務官“総裁選実施 求めると決めた”

神田潤一法務政務官は6日午後、地元の青森県八戸市の祭りで地域の人たちと交流しました。

これに先立ち、神田氏も出席して行われた党の青森県連の会合では、臨時の総裁選挙の実施を求める方針を決めました。

これを受けて神田氏は、みずからも実施を求めることを最終的に決め、取材に対し「私も実施を求める形で意思表示することにもう障害はない。しっかりと月曜日に書面を持って行きたい」と述べました。

その上で「自民党の中のリーダーを決める争いが長引き政治が停滞していることがいちばん、地元の皆さんに心配をかけている。『しっかりしろ』という声が多い。総裁選挙の前倒しをきっかけに党内の意見をまとめ、また1つになって、国民のために政策を進めていける体制をしっかりとつくっていかなければならない。党が一体になっていく姿を国民に見せることが大事だ」と述べました。

維新 吉村代表 “早く決めて政策を前に”

日本維新の会の吉村代表は6日午後、大阪市で記者団に対し「日々、自民党の政局ばかり見せられているので早く決めてもらいたい。政策を前に進めていくことが重要であり、自民党がいつまでも内部でゴタゴタするのは日本にとってよくない。いずれしても来週の月曜日に決まるということなので、自民党の中でしっかりと決めてもらいたい」と述べました。

5日は石破内閣の閣僚では初めて、鈴木法務大臣がSNSで実施を求める考えを明らかにしました。

鈴木大臣が所属する麻生派を率いる麻生最高顧問は、先に実施を求める考えを示していて、鈴木大臣は「信頼回復のためにも党が一致結束して、ゼロから出直すことが必要だ。総裁選挙を実施することが最善と判断した」としています。

また、同じ麻生派の英利アルフィヤ外務政務官も6日、旧ツイッターの「X」に投稿し、臨時の総裁選挙の実施に賛成する考えを示しました。

この中で「内閣の一員であることも踏まえ慎重に考えてきたが、臨時総裁選実施を求める書類を提出することとした旨、きのう岩屋外務大臣にお伝えした」としています。

石破内閣ではこれまでに10人以上の副大臣や政務官が、実施を求める意向を示しています。

麻生氏は5日夜、茂木前幹事長と3時間近くにわたって会談し、総裁選挙の実施が決まった場合の対応などを協議しました。

会談のあと茂木氏は「いろいろ意見交換した」と述べました。

麻生氏の動きを念頭に平デジタル大臣は記者会見で「『いまだに派閥があるのか』という感想を持った。派閥の領袖(りょうしゅう)が発言をして流れができるということであれば、自民党が先祖返りしてしまう」と指摘しました。

石破総理大臣は5日夜、岩屋外務大臣や村上総務大臣をはじめ、みずからに近い閣僚らと会談し党内情勢をめぐって、意見を交わしたものとみられます。

一方、小泉農林水産大臣は、みずからの対応の決定は8日当日になるという考えを示した上で「いちばん重要な判断基準は、党内が一致団結できる環境をつくることで、そこに重きを置いて私なりの対応は進めたい」と述べるなど、総裁選挙を実施するかどうかが決まる8日を前に党内の動きがさらに活発になっています。

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