熱中症の発生場所 「道路」の割合が増加傾向 データ分析で判明 2025年8月21日 19時54分 熱中症 通勤通学や買い物など、私たちが日常使っている「道路」での熱中症に改めて注意が必要です。国が公表している熱中症患者が搬送された「発生場所」のデータをNHKが分析したところ、「住居」が最も高い割合を占めた一方で、「道路」の占める割合が年々、増加傾向にあることが分かりました。自治体別では東京が最も増えていて、専門家は、炎天下では道路のアスファルトの温度は60度以上にもなるうえ、都市部は徒歩で移動する機会も多いとして注意を呼びかけています。 記録的な暑さが続く中、熱中症で搬送された人の数はことしは5月から今月17日までの累計で7万5300人余りにのぼり、過去最多だった去年に匹敵するペースとなっています。 総務省消防庁は全国の熱中症による救急搬送の状況について2017年から熱中症が発生した場所を「住居」「仕事場」「教育機関」「道路」など8つに分類して集計していて、NHKは今月17日までの9年分のデータをもとに、どこで熱中症が発生しているか、傾向を調べました。 それによりますと、最も割合が高かったのはいずれの年もエアコンの適切な利用など、注意が呼びかけられている「住居」で、ことしは39.5%でした。 次いで「道路」が19.7%となっています。 一方で、2017年と比べてそれぞれの割合がどれだけ増えたのか、変化を見てみると、「住居」が2.5ポイントの増加だったのに対し、歩道などを含む「道路」は6.2ポイント増加し、8つの発生場所のなかで最も大きく増加していました。 そのほかの学校などの「教育機関」や道路工事や農作業などを含む「仕事場」など、6つの発生場所は横ばいか、または減少していました。 さらに、「道路」の割合を都道府県別で見てみると、東京が最も増加し、2017年の13.5%からことしは27.9%と14.4ポイント増えていたほか、徳島で12.6ポイント、京都で11.6ポイント、大阪で9.2ポイントなど44の都道府県で増加していました。 【動画】2017~2025年の変化 熱中症に詳しい埼玉慈恵病院の藤永剛副院長は「近年の気温の上昇によって、炎天下では道路のアスファルトの温度が60度以上になる場合もある。建物やガラスなどからの照り返しも加わり、熱中症の危険性が高まっている。特に都市部では駅やバス停に行く間など炎天下を歩くことも多く、各自の対策だけでなく、自治体の道路の環境整備も必要だ」と指摘しています。 神奈川の病院 “道路で熱中症”の患者が例年より目立つ 神奈川県川崎市にある病院の救急現場では、連日、熱中症の疑いで救急搬送される患者が相次ぎ、ことしは5月から1日に平均3人ほど、今月に入ってからは多い日には6人ほどが運ばれてくるということです。 医師によりますと、救急搬送されてきた人は自宅からの高齢者が最も多いということですが、ことしは道路上で発見されて運ばれてくる若い人が例年より目立つということです。…