
文科省 デジタル教科書 使い始める学年などガイドライン策定へ
学校現場での導入が検討されている「デジタル教科書」。小学校の低学年では、かえって理解度が低下するなどの課題が指摘される中、文部科学省は使い始める学年や対象とする教科などを示すガイドラインを策定する方針を固めました。
タブレット端末に取り込んで使う「デジタル教科書」は、2019年度から紙の教科書と併用する形であれば小中学校での使用が認められていて、2030年度には正式な教科書としての導入が検討されています。
一方、専門家からは「小学校の低学年では、かえって理解度が低下した」とか、「視力が悪くなるなど健康面も心配だ」などといった指摘もあがっています。
このため文部科学省は、デジタル教科書を学校現場に導入する際のガイドラインを策定する方針を固めました。
ガイドラインでは、児童生徒の発達段階や教科の特性に応じて、何年生からどの教科で使い始めるのが適切か示すとしています。

また、教科書にある「QRコード」を読み取ることで視聴できる動画や記述について、これまで国の検定は必要ありませんでしたが、今後は質の保証のために検定の対象に含めるとしています。
文部科学省は全国の教育委員会に導入にあたっての課題や意向などを調査したうえで、来年度中にガイドラインを策定することにしています。