
参議院選挙の総括の素案について、自民党は物価高対策が国民に刺さらず、政治とカネの問題で信頼を喪失したことなどを敗因にあげ「解党的出直しに取り組む」などと明記する方向で詰めの調整を進めています。
素案では、参議院選挙の厳しい民意を真摯(しんし)かつ厳粛に受け止めるとした上で、敗因分析として自民党離れを招いた9つの要因を列挙する方針です。
この中では、
▽物価高対策が国民に刺さらなかったとした上で「現金給付の決定が選挙直前となり、党全体として一丸となって国民に説明する姿勢・体制が取れず、減税すべきとの野党の分かりやすい主張に十分に対抗できなかった」としています。
▽政治とカネの問題は「国民の信頼を損なう大きな要因になり続けていて、不信の底流になっていることを自覚し猛省しなければならない」としています。
そして、内閣や党の支持率低迷が影響したとする一方、石破総理大臣や党執行部の責任については直接的に言及しない方向で検討されています。
今後の取り組みについては、
▽多くの派閥が解散したことを受けて党本部の人材育成の機能を抜本強化することや、
▽SNSの発信や誤情報への対応を強化することなどを打ち出し「解党的出直しに取り組み、真の国民政党に生まれ変わる」などと明記する方向で詰めの調整を進めています。