能登半島地震の発生から9月1日で1年8か月です。石川県の能登地方では69の港が被害を受けましたが、県によりますとこのうち本格的な復旧に必要な「本復旧」の工事を終えたのは、8月の時点で3か所で、漁業者からは工事をいち早く進めてほしいという声があがっています。
石川県によりますと去年1月の地震で、能登地方ではおよそ9割にあたる69の港が被害を受け、64の港で利用が再開されています。
ただ、本格的な復旧に必要な「本復旧」の工事が完了したのは8月15日時点で、3か所となっていることが分かりました。
残りの66の港の「本復旧」に向けた状況は、
▽「工事中」が30
▽「今後工事を予定」が34
▽「復旧そのものを検討」が2つとなっています。
輪島市門前町の鹿磯漁港は「今後工事を予定」している港の1つで、周辺の海底がおよそ4メートル隆起したため、漁船が魚などを水揚げする仮設の荷上場がことし4月に設置されましたが、スペースが限られているということです。
「本復旧」の工事が始まる時期はまだ決まっていないということで、この港を利用している伊藤武男さん(71)は「水揚げする場所が確保できるようにできるだけ早く工事を進めてほしい」と話していました。