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防災の日を前に各地で訓練 巨大地震など想定 備え学ぶ催しも

愛媛県

9月1日の「防災の日」を前に、各地で訓練やイベントが開かれました。

《愛媛》南海トラフ巨大地震想定 避難訓練

愛媛県八幡浜市では南海トラフ巨大地震による津波に備えて、熱中症や雨の対策も行いながら高台まで避難する訓練が行われました。

訓練は南海トラフ巨大地震を想定して、八幡浜市の住民などでつくる自主防災会連絡協議会が市内全域で行いました。

午前7時半すぎに大津波警報が発表されたことを知らせるサイレンが鳴ると、津波の浸水が想定されている地域に住む人たちが高台の一時避難場所を目指しました。訓練には1人では避難が難しい高齢の要支援者も参加し、坂道では地域の人に車いすを押してもらいながら高台まで避難していました。

一時避難所となっている高台の広場では自主防災会の人たちが熱中症や雨の対策として大きなシートを用意し、屋根代わりに張っていました。

このほか「南海トラフ地震臨時情報」が発表された場合の対応も確認し、防災士から家具の固定や非常用持ち出し袋の準備などふだんから備えを進めるよう説明を受けていました。

地元の自主防災会のメンバーで防災士の資格を持つ的場光江さんは「要支援者の近くに住む人たちにも訓練に参加してもらうなど住民どうしで協力して避難できるようにしていきたい」と話していました。

《岐阜》巨大地震・大雨災害 同時発生想定 図上訓練

岐阜県では巨大地震と大雨災害が同時に起きたという想定の訓練が行われました。

これは岐阜県庁で行われた図上訓練で、岐阜県内を震源とするマグニチュード7.7の内陸直下型地震と同時に大雨災害が起きたという複合災害を想定して行われました。

岐阜県の職員のほか警察、自衛隊など33の機関から500人余りが参加し、避難所での支援や食料などの支援物資の分配、それにライフラインの復旧などについてそれぞれが担当チームを設けて対応していきました。

また大雨による土砂災害で孤立状態の被災者が出たとして、航空自衛隊や他県の関係機関と迅速に連絡を取り合い、県内の行政や警察だけでは手が回らない状況での対応も確認していました。

岐阜県の永井明子防災課長は「行政だけでは災害対応は難しく、自衛隊やライフラインなどとの迅速な情報共有が必要です。今後も訓練を積み重ねて災害が起きた時に生かしたい」と話していました。

《熊本》備え学ぶ催し

熊本県あさぎり町では災害への備えについて学ぶ催し「防災フェスタ」が開かれました。

あさぎり町の防災士会が開き、およそ100人が参加した会場では、5年前の熊本豪雨で大きな被害を受けた球磨村の中渡徹防災管理官が講演し「雨が強くなっていくと防災無線は聞こえにくくなっていきます。防災無線が聞こえているうちに早めに避難することが極めて重要です」と呼びかけました。

会場では参加者が体験しながら、防災に関する知識を学ぶことができるコーナーも設けられました。

このうち防災リュックを完成させるコーナーでは、食品や衛生用品などが書かれたリストをもとに、自分たちが必要なものを持ち運びできる重さだけ選んで入れていきました。また災害時の通信手段としても活用されるアマチュア無線でやりとりする体験も行われました。

町内から家族4人で訪れた30代の女性は「防災リュックの中身について改めて考えるきっかけになりました」と話していました。

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