トランプ政権 国連総会“パレスチナ当局者にビザ発給しない”
アメリカのトランプ政権は、9月にニューヨークで開かれる国連総会を前に、パレスチナ暫定自治政府の当局者にビザを発給しないと発表しました。アメリカ国務省は、対象にはアッバス議長も含まれるとしていて、パレスチナ側は反発しています。
アメリカ国務省の29日の発表によりますと、「ルビオ国務長官は、国連総会を前に、パレスチナ暫定自治政府の当局者に対するビザの発給を拒否する」としています。
そのうえでパレスチナ暫定自治政府は、教育の場においてテロを扇動することや、ICC=国際刑事裁判所などを通じた法的なキャンペーンをやめるべきだとしています。
今回の措置についてアメリカ国務省は、NHKの取材に対して、パレスチナ暫定自治政府のアッバス議長を含むおよそ80人が対象になると明らかにしました。
パレスチナをめぐっては、フランスやイギリスなどが国家として承認する方針を表明していますが、ニュースサイト「アクシオス」は、関係者の話として、トランプ政権は国連総会の場で国家承認をめぐるアッバス議長の発信を妨げるねらいがあると伝えています。

アッバス議長は声明を発表し「深い遺憾の意を示す。この決定は国際法に反するものだ」などとして、撤回を求めました。
国連報道官「協定に基づいて米国務省と話し合う」
アメリカはニューヨークに国連本部を設けるにあたって、国連と結んだ協定によって、加盟国の代表団や国連職員などの入国を妨げてはならないとされています。
これを踏まえて国連のデュジャリック報道官は29日の記者会見で「協定に基づいて、アメリカ国務省と話し合う予定だ」と述べたうえで「国連本部に来る権利のあるすべての外交官や代表者が自由に渡航できることを望む」と述べ、アメリカに決定の見直しを求める考えを示しました。