中国の新疆ウイグル自治区が成立して70年を祝う式典が開かれ、習近平国家主席が最高指導者として初めて出席しました。中国共産党の最高指導部のひとりは「社会の安定を守る鉄の壁を築かなければならない」と述べ、統制をさらに強化する姿勢を示しました。
新疆ウイグル自治区の中心都市・ウルムチで25日開かれた自治区の成立70年を祝う式典には、習近平国家主席のほか中国共産党の最高指導部のメンバーが出席しました。
この中で序列4位の王滬寧政治局常務委員が演説し「新疆の団結を強化し、社会の安定を守る鉄の壁を築かなければならない」と述べました。
そのうえで「各民族が正しい国家観や歴史観、民族観、宗教観を確立するよう導く必要がある」と述べ、宗教活動の管理や思想統制をさらに強化する姿勢を示しました。
イスラム教を信仰するウイグル族が多く暮らす新疆ウイグル自治区では、抑圧的な民族政策への反発から、過去には各地で抗議活動が相次ぎ、2009年にはウルムチで大規模な暴動に発展しました。
欧米各国などはその後、再教育を名目にした大規模な拘束や強制労働など人権侵害が行われていると指摘していますが、中国政府は否定しています。