17日夜、鹿児島県十島村の諏訪之瀬島で、震度5弱の強い揺れを観測する地震がありました。その後も震度3以上の揺れを観測する地震が起きるなど、地震活動が続いていて、気象庁は1週間程度は最大で震度5弱程度の揺れを伴う地震に注意するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、鹿児島県十島村の諏訪之瀬島では17日の夜8時ごろから島の周辺で地震活動が活発になっています。
17日の夜9時55分ごろには諏訪之瀬島で震度5弱、悪石島で震度3の揺れを観測しました。
この地震による津波はありませんでした。
震源の深さは1キロ、地震の規模を示すマグニチュードは4.7と推定されています。
その後も、18日は震度3の揺れを感じる地震が2回発生するなど、地震活動が続いていて、17日の夜8時から18日午前11時までに震度1以上の地震が、34回観測されています。
気象庁は、今後1週間程度は最大で震度5弱程度の揺れを伴う地震が起きるおそれがあるとして注意を呼びかけています。
また、落石や崖崩れなどが起こりやすくなっている可能性があることにも注意が必要です。
一方、6月下旬から十島村の悪石島や小宝島付近で活発になった地震活動との関連について気象庁は「震源の場所が異なるため関連はないと考えられる」としています。
そのうえで、今回の地震の震源は7月以降、諏訪之瀬島の火山性地震が起きていた場所だったことから、気象庁は「諏訪之瀬島の火山性地震の1つだと考えられる。諏訪之瀬島は火山活動が活発で噴火を繰り返していて、これまでのところ、顕著な火山活動の変化は確認されていない」としています。
久保源一郎村長「島に職員を派遣し 引き続き情報収集」
17日夜、トカラ列島近海で地震があり、鹿児島県十島村の諏訪之瀬島で震度5弱の強い揺れを観測したことについて、久保源一郎村長は、これまでに被害は確認されていないとしたうえで、今後、島に職員を派遣し、引き続き情報収集にあたる考えを明らかにしました。
17日夜9時55分ごろ、トカラ列島近海を震源とするマグニチュード4.7の地震があり、鹿児島県十島村の諏訪之瀬島で震度5弱の揺れを観測したほか、悪石島で震度3、中之島と平島、口之島で震度1の揺れを観測しました。
この地震について久保村長は、18日取材に応じ、「震度5弱の揺れは悪石島で観測して以来だったので一瞬、不安になった。諏訪之瀬島は、火山の島なので火山との関連が今後出てくるのかどうかが気になるが、予測がつかないので迅速に対応できるようにしていきたい」と述べました。
被害については、18日朝、消防団を通じて点検したところ確認されなかったということです。
そのうえで、「あすの定期船で島に職員を2人派遣し、情報収集や住民からの聞き取りをしていく」と述べ、対応を強化する方針を明らかにしました。