
大手保険会社の社員が、出向先で得た他社の顧客情報などを漏らしていたことが相次いで明らかになったことを受けて、生命保険大手4社が早ければ来年度から、営業目的での代理店への出向を取りやめることがわかりました。
保険業界では去年、いわゆる乗り合い代理店に出向していた社員が、出向先で得た同業他社の顧客情報を自社に漏らしていたことなどが生保、損保双方で明らかになり、事態を重くみた金融庁は保険会社に対して、代理店への不適切な出向や過度な便宜供与の防止などを求める監督指針の改正案をまとめました。
こうした中、日本生命、第一生命、明治安田生命、住友生命の生保大手4社が営業を目的とした代理店への出向を、早ければ来年度から取りやめることがわかりました。
保険会社の出向をめぐっては、先月も三菱UFJ銀行に出向していた日本生命の社員が保険の販売にかかわる銀行内部の情報を無断で持ち出し、社内で共有していたことが明らかになっています。
大手生保4社は銀行も含めて代理店への出向を取りやめる方針で、情報の取り扱いをめぐる不適切な対応が次々と明らかになる中、長年続いてきた保険営業の見直しを迫られる形となっています。