満月が地球の影に覆われて赤黒く輝く「皆既月食」が8日午前2時半ごろから天気がよければ全国各地で見られます。

「皆既月食」は、太陽と地球と月が一直線に並び、満月が地球の影に完全に覆われる現象です。

国立天文台によりますと、8日の午前1時27分ごろから南西の空にある月が欠け始め、午前2時30分ごろ、月全体が地球の影に入り皆既月食の状態になります。

皆既月食になると、月は地球の大気で屈折した太陽の赤い光があたり、「赤銅色」と呼ばれる独特の赤黒い色に輝いて見えます。

この状態は午前3時53分ごろまでの間、1時間20分余り続き、午前4時57分ごろには元の満月に戻るということです。

日本で皆既月食が見られるのは、2022年11月以来、およそ3年ぶりで、天気がよければ全国各地で観測できます。

国立天文台の渡部潤一上席教授は「月が見える南西の方向に高い建物などがなく、開けている場所だとより観測しやすい」としています。