先月下旬、日本航空の機長が滞在先のハワイで社内規定に違反して酒を飲み、乗務ができなくなった影響で、合わせて3便に最大で18時間余りの遅れが出ていたことがわかりました。日本航空では飲酒をめぐる運航トラブルが繰り返し起きていて、国土交通省は、臨時の監査を行い、事実関係を調べています。

日本航空によりますと、先月28日、ハワイのホノルル発中部空港行きの便に乗務する予定だった機長が、乗務当日に滞在先のホテルから電話で会社側に体調不良を訴えました。

その際、機長は、前日にホテルの部屋で1人で酒を飲んだと説明したということです。

このため、機長の代わりとなるパイロットの手配が必要となり、乗務予定だった便など合わせて3便に最大で18時間余りの遅れが生じ、乗客合わせて637人に影響が出たということです。

日本航空では、去年12月にもパイロット2人が過度な飲酒をしたうえ口裏合わせをして隠蔽したなどとして、国土交通省から業務改善勧告を受けていて、再発防止策として滞在先での飲酒をすべて禁止しています。

国土交通省は3日、日本航空に臨時の監査を行い、関係者に聞き取りを行うなどして事実関係を調べています。

日本航空は、「再発防止に取り組んでいる中で、本事案を発生させてしまったことについて、重く受け止めている。再発防止策の確実な実施に向けて、取り組んでいく」としています。