
パレスチナのガザ地区ではイスラエル軍の攻撃が続いていて地元当局は25日、南部ハンユニスの病院が攻撃を受け、医療関係者やジャーナリストなど少なくとも20人が死亡したと発表しました。イスラエル軍は攻撃を認めた上で、民間人に犠牲が出たことについて調査を行っていると明らかにしました。
ガザ地区の地元当局は25日、南部ハンユニスで地域の基幹病院となっているナセル病院がイスラエル軍の攻撃を受け、医療関係者やジャーナリストなど少なくとも20人が死亡したと発表しました。
アラブメディアは病院への最初の攻撃で医療関係者やジャーナリストが現場に集まったところに2度目の攻撃があったと伝えています。
ロイター通信が配信した現地メディアの映像では、多くの人たちが集まった病院の階段で突然、爆発が起きる様子が映っています。
ガザ地区の地元当局は犠牲者のうち4人はロイター通信や中東の衛星テレビ局、アルジャジーラなどのジャーナリストで、これまでにガザ地区で死亡したジャーナリストは244人にのぼるとして攻撃を強く非難しました。
イスラエル軍は声明で、病院への攻撃を認めた上で、「民間人に犠牲が出たことを遺憾に思う」などとして調査を行っていると明らかにしました。
イスラエル軍は攻撃の理由を明らかにしていませんが、イスラエルのメディアは関係者の話としてイスラム組織ハマスが病院に設置した監視カメラを破壊することが目的だったと伝えています。
国連事務総長“民間人は保護されなければならない”
イスラエル軍によるガザ地区の病院への攻撃について国連のグテーレス事務総長は25日、声明を発表し、「医療従事者やジャーナリストを含む民間人は常に尊重され、保護されなければならない」として攻撃を強く非難するとともに迅速で公正な調査を求めました。