
アメリカとロシアとの首脳会談が15日に迫るなか、ロシア軍はウクライナ東部などで攻勢を強めていて、AFP通信はロシア軍が12日にこの1年余りで最大規模の進軍を行ったと伝えました。

ウクライナの戦況を分析している団体「ディープステート」によりますと、ロシア軍は、ウクライナ東部のドネツク州でウクライナ軍の輸送拠点に近いドブロピリアの周辺に軍を進めるなど、攻勢を強めているということです。
これについてAFP通信は、アメリカのシンクタンク戦争研究所のデータを独自に分析した結果、ロシア軍が12日に、去年5月下旬以降で最大規模の進軍を行ったことが明らかになったと伝えました。
一方、ゼレンスキー大統領は12日、地元メディアなどの取材に対し、ロシア軍の小規模な歩兵部隊が複数の地点で10キロほど前進したとしたうえで「部隊の一部はすでに発見され、捕らえられている。残りも近いうちにせん滅させる」としてウクライナ軍は攻勢を阻止できていると強調しました。
ゼレンスキー大統領は、14日にはイギリス・ロンドンを訪れ、スターマー首相との会談に臨んでいて、15日に予定される米ロ首脳会談を前に結束を確認するものとみられます。
ゼレンスキー大統領 イギリスでスターマー首相と会談
アメリカとロシアの首脳会談を前に、ウクライナのゼレンスキー大統領は14日、日本時間の14日午後5時半すぎからイギリス・ロンドンの首相官邸でスターマー首相と会談しました。
これに先立ち13日には、ドイツの首都ベルリンでメルツ首相とともにヨーロッパやアメリカの首脳などとのオンライン会合に出席し、会合のあとの記者会見では、ウクライナの和平や領土などをめぐる交渉がウクライナ抜きで行われないよう強く訴えていました。