
ウクライナの首都キーウの地元当局は、ロシアによる大規模な攻撃で子どもを含む少なくとも18人が死亡したと発表しました。ロシアとウクライナの首脳会談の実現に向けた模索が続く中、ゼレンスキー大統領は「ロシアは交渉の席ではなく弾道ミサイルを選んだ」などと非難しています。
ウクライナ空軍の発表によりますと、27日夜から28日朝にかけてウクライナの各地で、ロシア軍によるミサイル31発と無人機598機を使った大規模な攻撃を受け、合わせて39か所で直撃や迎撃後の破片が落下する被害が確認されたということです。
首都キーウの当局は、この攻撃により集合住宅など市内20か所以上で被害があり、子ども4人を含む少なくとも合わせて18人が死亡したとしています。
また、ゼレンスキー大統領はSNSへの投稿で、EU=ヨーロッパ連合の代表部の建物も被害を受けたことを明らかにしました。
ウクライナ情勢をめぐっては、ゼレンスキー大統領とロシアのプーチン大統領の首脳会談の開催に向けた模索が続けられていますが、ゼレンスキー大統領は「ロシアによる攻撃は、停戦と真の外交を求めてきた世界の人々への明確な回答だ。ロシアは交渉の席ではなく弾道ミサイルを、戦争の終結ではなく殺害の継続を選ぶということだ」と非難しました。
ロシアとウクライナの首脳会談の実現を目指すアメリカのトランプ大統領は8月26日に、進展が見られない場合にはロシアにさらなる経済制裁を科す可能性も示唆するなどしていて、今回の大規模な攻撃が、会談をめぐる調整にどのような影響を及ぼすかも焦点となります。